A:PCR検査用検体の取扱い

1:
PCR法の検体採取・保存に際しては、RNA分解酵素の影響および検体相互の cross contaminationを防ぐため、以下の点にご注意下さい。
  1. 素手で採血管のゴムキャップ、スピッツ管の蓋に触れないで下さい。
  2. 真空採血管(分離剤入り:ガラス管不可)を使用し、採血して下さい。
  3. 同一検体で他の項目との同時依頼をしないで下さい。
  4. 専用容器に採取後、4~5回静かに転倒混和し室温にて30~60分放置して下さい。 凝固完了を確認後、遠心分離しそのまま凍結してご提出下さい。(-20℃が望ましい)
  5. 凍結融解をしないで下さい。
  6. キャップの開封、分取などは行わないで下さい。
51P-C <

C:B型肝炎ウイルスマーカーの臨床的意義

HBs抗原 HBVに感染している(通常HBc抗体も陽性) 
HBs抗原量は肝細胞中HBVcccDNA量を反映
HBs抗体 HBVの感染既往(多くはHBc抗体も陽性)
HBVワクチン接種後(HBc抗体も陽性)
HBc抗体 HBVに感染している(HBs抗体は陰性)
HBVの感染既往
IgM-HBc抗体 B型急性肝炎(高力価:COI≧10.0)
B型慢性肝炎の急性憎悪(低力価)
HBe抗原 HBVの増殖力が強い
HBe抗体 HBVの増殖力が弱い
HBV DNA HBV量を反映
HBコア関連抗原 核酸アナログ非使用時:HBV量を反映
核酸アナログ使用時:肝細胞中HBVcccDNA量を反映
HBV遺伝子型 感染経路や予後を推定、抗ウイルス療法の選択
HBV遺伝子変異 病態や予後を推定