容 器材 料 | (28) | (21) | (22) | (26) | (17) | (66) | (25) | |
喀痰 | 1~2ml | ○ | ○ | |||||
咽頭粘液・気道分泌物等 | 適量 | ○ | ○ | ○ | ○ | |||
鼻腔内粘液 | 適量 | ○ | ○ | ○ | ||||
糞便 | 適量 | ○ | ○ | ○ | ||||
胃液・胆汁 | 2~10ml | ○ | ○ | |||||
尿 | 3~5ml | ○ | ○ | |||||
泌尿・生殖器分泌物 | 適量 | ○ | ○ | ○ | ||||
血液(動脈血・静脈血) | 3~10ml | ○ ※ | ||||||
胸水・腹水・髄液・関節液 | 3~5ml | ○ | ○ | ○ ※ | ||||
膿(開放性・非開放性) | 適量 | ○ | ||||||
耳漏 | 適量 | ○ | ○ | ○ | ||||
褥創・眼脂 | 適量 | ○ | ○ | |||||
ドレーン廃液 | 5~10ml | ○ | ○ | ○ | ||||
皮膚・爪 | 適量 | ○ | ||||||
検体保存輸送条件 | 冷蔵 (凍結不可) |
冷蔵 (凍結不可) |
冷蔵 (凍結不可) |
冷蔵 (凍結不可) |
冷蔵 (凍結不可) |
冷蔵 (凍結不可) |
常温 | |
検体取扱い方法 | 採取容器 119頁参照 |
採取容器 118頁参照 |
採取容器 118頁参照 |
採取容器 119頁参照 |
採取容器 116頁参照 |
採取容器 127頁参照 |
採取容器 118頁参照 |
常在菌混入の少ない良質の喀痰を採取する為に、水道水で数回うがいをしてから喀痰を採取します。うがい前に歯磨きを施行すればより効果的です。その後、咳払いとともに喀出し採取します。
肉眼的にみて唾液様検体しか得られない検体は、細菌検査に適さない場合が多い為、出来るだけ再採取をお願いします。
扁桃表面に膿苔又は膿栓が付着している場合は、シードスワブ1号付属の綿棒で、扁桃表面を強く圧迫しながら広範に擦り取って下さい。膿栓が見当たらない時は、シードスワブ1号付属の綿棒で、扁桃表面を強く圧迫しながら広範に拭い取るか、シードスワブ2号付属の綿棒を上扁桃窩へ挿入して分泌物を採取して下さい。
下痢・血便等がある急性期の排出便を採取します。粘血や膿汁を含む場合はその部位を採取し、キャリブレア入り採便管の深部に入れて下さい。
シードスワブ1号でのご提出も可能ですが、綿棒に十分量の検体が付着している事を確認して下さい。細菌培養を行う場合は、上記キャリブレア入り採便管又はシードスワブ1号を用いますが、大腸菌ベロ毒素迅速試験・O-157迅速試験・便中ロタウイルス抗原・便中アデノウイルス抗原・便中クロストリジウム ディフィシルD1抗原等の抗原検査は、キャリブレアを含まないプレーンの採便管に十分量採取して下さい。
便の性状や海外渡航歴、臨床症状等は病原菌検出の為の有益な情報となりますので、必ずご記入願います。
肝・胆道系材料は、嫌気性菌の検出率も高くなりますので、嫌気性菌感染症を疑う場合は、必ず嫌気ポーター等の嫌気性菌採取容器をご使用下さい。経皮的に採取する場合は、十分な皮膚の消毒を行い、汚染菌の混入を防ぐように採取して下さい。
感染症を正確に診断する為には、適切な採取手段で採尿しなければなりません。
男性の場合は、まず手洗いをし、ペニスの先端を滅菌水等に浸した脱脂綿でよく拭取ります。採尿コップの内側に触れないように持ち、出始めの尿を便器に排出した後、途中からの尿をコップに取ります。終わりの尿はコップに取らずに排尿して下さい。
女性の場合は、カテーテル採尿が望ましいとされております。中間尿を取る場合には、手洗いをし、両足を出来るだけ大きく開き、外尿道口を滅菌水等に浸したガーゼでよく拭取ります。1回毎にガーゼを取り替え、数回繰り返し洗浄します。採尿コップの内側に触れないように持ち、出始めの尿を便器に排出した後、途中からの尿をコップに取ります。終わりの尿はコップに取らずに排尿して下さい。
男性の場合は、外尿道口から排出されている分泌物をシードスワブ1号付属の綿棒で採取します。分泌物の自然排出が無い場合は尿道を用手的にしごき排出させるか、直接シードスワブ2号付属の綿棒を外尿道口から挿入し、採取して下さい。
女性の場合は、外陰部を十分に清浄した後、膣鏡を装着します。膣内の余分な内容物を清拭した後、シードスワブ1号付属の綿棒で分泌物を採取して下さい。
血液の採取時期は、発熱時に行うように努めることが肝要で、検出率の向上に努めるためには、可能な限り採血回数を多くする必要があります。採血時は皮膚常在菌の汚染混入を防ぐ為に、採血部位の消毒は十分に行う必要があります。消毒にはイソジン液又はヨードチンキを使用し、穿刺部位中心から外側に2回消毒します。血液ボトルも同様にゴムキャップ部分を消毒します。注射器で採取し、血液ボトルに3~10ml接種します。
採血後のボトルは室温で保存し、必ず当日中に提出して下さい。
採取時の注意事項は血液と同様に行って下さい。血液培養ボトルでのご提出は、増菌培養を行う為検出率は上がると思われますが、ボトル内容物に希釈される為、塗抹検査の検出率は低くなります。塗抹検査を実施する場合は、滅菌スピッツに入れてご提出下さい。
開放性のものは、感染病巣の周囲を清掃後、シードスワブ1号付属の綿棒で膿性部分を採取して下さい。
非開放性のものは、穿刺部位をよく消毒し常在菌の混入を防ぎます。注射器で採取し、滅菌スピッツに入れます。嫌気性菌感染症が疑われる場合は、必ず嫌気ポーターのご使用をお願いします。
鼓膜切開又は鼓膜穿刺を行い、中耳腔から採取した中耳炎分泌物を採取します。自然穿孔を起こし、耳漏が出ている場合は、外耳道の深部、鼓膜付近から採取して下さい。外耳道入口部に貯留している耳漏は、常在菌を多く含む場合がありますので、ご注意願います。